ウクライナ東部の激戦地のバフムートで、アメリカ人ボランティアが、無料の診察と薬の配布の移動診療を行った医療援助関係者がロシア軍の標的型攻撃により殺害された。2023年2月2日昼に、ウクライナ東部ドネツク州のバフムートで、ロシア軍のミサイルが、医療援助関係者の2人が救護しようとした地点わずか数mに落ちて炸裂した。ロシア軍から飛んできたミサイルが、33歳男性のピート・リード(Pete Reed)のチームの白い仮設救急車を直撃した。エストニア出身のエルコ・ライディネンは、車の窓から携帯電話で撮影していた。その映像から2つの静止画は、救急車にミサイルが命中する直前と直後の瞬間を示した。最初の画像は、焼け焦げた車両を通過するミサイルを、2番目の画像は、爆発の衝撃を表した。ロシア・ウクライナ戦争で、医療関係者や施設に対する攻撃は数多くあった。ロシア軍は意図的に民間人を標的にしたことは否定した。
爆発の煙の中で、意識を取り戻したサイモン・ジョンセンは、耳元で大きな口笛が鳴り、負傷して生存した。砲撃で頭部を負傷して、右耳の聴力を失った。彼はまだ自分の身体の部分を検証した。彼の隣では、同僚の衛生兵であるピート・リード(Pete Reed)が死んでいた。元アメリカ軍の海兵隊員のリードは、約4年前から医療支援団体グローバル・アウトリーチ・ドクターズ(Global Outreach Doctors)を設立して、1月からウクライナのバフムートの戦場に来た。負傷して治療を受けに来たウクライナ人女性の車は大破して、彼女を救助したリードも一緒に殺害された。ノルウェー出身の衛生兵のジョンセンと他のボランティアグループは、ほんの少し前に医療援助の現場に到着して、負傷するも生存した。ロシア軍が衛生兵や最前線の救援者を標的にしたダブルタップ(double tap)の典型例であった。
ロシア軍によるウクライナへの本格的な侵攻が始まった2022年2月24日以来、最も激しい戦闘がバフムートの戦場で勃発した。ロシア軍とウクライナ軍の双方の兵士は、戦闘で毎日失われる数百人の命を理由に、肉挽き機と呼称した。ウクライナでは2月2日に、東部ドネツク州でウクライナ軍の拠点であるバフムトに加え、州都の南西のウフレダム周辺もロシア軍の侵攻により、激しい戦闘が継続した。
Warning: Two stills taken from mobile phone footage show the moments before and after the ambulance was hit with a missile. The first image shows the missile streaking past a burnt-out vehicle; the second shows its impact.(Eriko Laidinen / CNN)
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