長崎原子爆弾に被曝した2人の少女と1人の男子の頭部が脱毛状態を九州大学調査団が視察した。原子爆弾の被曝による脱毛は、被爆後の約2週間頃から突発した。原子爆弾から放出された放射線は、細胞分裂が活発なほど大きく損傷する。大量の放射線を被曝して、毛を作る細胞が損傷を受けて、新しく毛を作れず、毛が抜ぬけて脱毛になった。髪毛けが抜け、吐血をした。脱毛部では毛髪の母細胞である毛母基、内毛根鞘、外毛根鞘が強く細胞障害された。脱毛の発症頻度は爆心地から1km内では広島約69%と長崎約32%,3km以上では広島約2%と長崎約2%であった。脱毛発現は、広島の原子爆弾では1km以内は平均17.2日、1.5km〜2.0kmは平均28.1日であった。脱毛部分は、頭部が最も多く、まず前頭部から後頭部と側頭部に及んだ。その他の眉毛、腋毛、陰毛は影響は少なかった。脱毛は、平均1〜2週間に進行して、生存者の多くは約12〜14週間で再生始めた。
原子爆弾を作るために慎重に濃縮されたウラン元素に、中性子との衝突により2つの副産物であるセシウムとルビジウムが生成される。セシウムとルビジウムから分離したさらに2つの中性子がウラン元素と衝突し、プロセスが繰り返されて、強力なエネルギーを発生する。光の2倍の速度で発生する原子核の分裂に由来する。連鎖反応からガンマ(γ)線の放射線を放出する。放射線は人体に侵入し、X線への曝露で細胞損傷を引き起こす。原子爆弾の火傷以上に、ガンマ線は被爆者の人体を損傷した。広島と長崎の人々は、放射線に暴露された。炸裂後の最初の2〜3日では放射線の影響はなかった。その後まもなく、爆心地から被曝距離に相関して原爆症を発症した。原子爆弾の被曝により、血性下痢・軽度の吐き気と嘔吐・食欲減少・歯茎、口、咽頭の炎症・12〜48時間以内の発熱・脱毛・小さな鮮やかな斑点・歯茎、鼻、皮膚からの大出血・白血球数の減少などの原爆症を発症した。
No comments:
Post a Comment