2018年5月14日に、エルサレムに移転したアメリカ合衆国大使館の開設式を挙行した。同日は、1948年5月14日にイスラエルが建国されて、パレスチナ人が追放されて難民となったナクバの大災厄の日でもあった。2017年12月にアメリカは、エルサレムを正式なイスラエルの首都と認定していた。今までの中東政策を転換して、現在のイスラエル大使館を、テルアビブからイスラエルの首都であるエルサレムに移転した。3大宗教の聖地であるエルサレムをイスラエルの首都として認定した。アメリカ大使館の移転に対して、イスラム教徒でエルサレムを追い出されたパレスチナ人が猛反発した。強制撤去されたガザ地区では、約4万人にも達する大規模な抗議デモが勃発した。それに対抗して、イスラエル軍兵士は、抗議デモに無差別に狙撃と銃撃をした。少なくとも約60人のパレスチナ人が射殺されて、約27,00人が負傷した。銃殺されたパレスチナ人の死体の周りに集まり慟哭した。
聖地エルサレムは、1948年のイスラエル建国に伴う第1次中東戦から紛争の地域となっている。イスラエルは第一次中東戦争で西エルサレムを占領した。さらに1967年の第3次中東戦争では、パレスチナ人が大半を占めて三大宗教の聖地がある東エルサレムを占領して併合した。第一次中東戦争でパレスチナ人はガザ地区に避難と追放された。1980年に、イスラエルの国会はエルサレムを首都とするエルサレム基本法を制定した。しかし、国連は、イスラエルがエルサレムを首都と宣言するのは、国際法に違反するという国連安全保障理事会決議第478号を採択した。アメリカ連邦議会は1995年にエルサレム移転法案を可決していた。2017年12月6日にアメリカは、エルサレムをイスラエルの首都とすることを承認した。2018年3月からアメリカ大使館のエルサレム移転に対して、パレスチナ人による帰還の大行進である抗議デモが頻発していた。
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